【コンセプト】
即身仏の成立と信仰は,江戸期の食と餓えの問題と切り離せません.そして現在もなお,「飢餓」をめぐる根源的な欲望・希望・絶望が形になった〈生命の痕跡〉として,凄みと聖性を持って即身仏は見る者に迫ってきます.即身仏に食の問題を読み解くことは,我々自身の内部にある,生命の感覚と欲望を省察し,現代世界が内包する,生命をめぐる問題の所在を明確化することでもあります.食と即身仏の関係は,将来どのような道を志すにせよ,宗教,経済,政治,社会,芸術,歴史記述を取り込んだ総合的なテーマとして,学生に回答を迫らずにはおかないはずです. |